米Amazon.comの有料プログラム「Prime」に加入している米国人の数は昨年12月末時点で5400万人に達し、1年前から35%増加した。こうした調査結果を米国の調査会社Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)が2016年1月25日までにまとめた。

 Amazon.comの全顧客に占めるPrime会員の比率は47%。1人のPrime会員が1年間にAmazon.comで買い物をした金額は平均1100ドルで、非会員の平均金額である600ドルを大きく上回った。

 2015年の米国におけるPrime会員数の推移を見ると、約4000万人だった1~3月期から一貫して増え続けている。CIRPによると会員数は、ホリデーシーズンのある10~12月期に700万人増を記録したが、それ以外の四半期も堅調に伸びた。これは7月15日に開催した会員向けセール「Prime Day」の成功によるところが大きいとCIRPは分析している(関連記事:Amazon.com、「Prime Day」セールの注文数がブラックフライデーを突破)。

 その一方で2015年の会員数の伸び率(35%)は、2014年の伸び率(54%)を下回っている。米国市場でPrimeの普及が成熟段階に入る中、こうした伸び率の減速傾向は今後も続くとCIRPは見ている。Amazon.comにとって今後は会員の定着が重要になってくるという。同社によるとAmazon.comの顧客がPrimeを試してみようと考える主なきっかけは、送料無料の2日以内配達。映画やテレビ番組が見放題になる「Prime Video」などのほかのサービスは継続利用の動機になっているという。

[発表資料(PDF書類)]