米Facebookは現地時間2016年1月24日、同社6カ所目となるデータセンターをアイルランドに建設する計画を明らかにした。

 アイルランドのミース州クロニーに設置するデータセンターは、欧州ではスウェーデンのルレオ(関連記事:Facebook、スウェーデンの高効率データセンターが稼働開始)に次いで2カ所目。Facebookをはじめ、「Messenger」や「Instagram」などのサービスを支えるインフラの一部として利用する。

 新データセンターは、世界で最も効率性と持続可能性の高い、最先端のデータセンターの1つとなることを目指し、すべてのラック、サーバーなどのハードウエアコンポーネントは、データセンター技術のオープンソース化を推進する「Open Compute Project(OCP)」のデザインをベースにする。風力発電などの再生可能エネルギーですべての電力をまかなう。

 米TechCrunchの報道によると、稼働開始は2017年後半から2018年初頭を見込んでいる。

 Facebookはこれまでにルレオのほか、米アイオワ州アルトゥーナ、米オレゴン州プラインビル、米ノースカロライナ州フォレストシティにデータセンターを所有しており、米テキサス州フォートワースに設置する計画を昨年7月に発表した(関連記事:Facebook、テキサス州に新データセンターを建設へ)。ルレオやフォートワースなどの施設はクロニーと同様、100%再生可能エネルギーを採用する設計になっている。

 Facebookは2018年末までに、全インフラの50%をクリーンエネルギーおよび再生可能エネルギーで動かすことを目指している。

 この数年、Microsoft、Alphabet、Apple、Amazon.comといった米大手技術企業が、数十億ドルを投じて欧州にデータセンターを構築している。サービス向上だけでなく、米欧間のデータ伝送の手間を削減するとともに、個人データ移動に関する欧州のプライバシー保護法に抵触するリスクを回避する狙いもある(米Wall Street Journalの報道)。

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