アマゾン ウェブ サービス ジャパンは2016年1月22日、「AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)」のパートナー戦略に関する説明会を開催した。2016年は国内のパートナー数を30%増やすほか、より高度な技術者の育成にも注力する。AWSを活用したシステム全体を設計できるスキルを認定する「プロフェッショナル認定資格」の取得者を、「2015年に比べて倍増させたい」(パートナーアライアンス本部 今野芳弘本部長)と表明した。

 AWSのパートナー企業は、現時点で約300社。正式なパートナーとなる前の準備段階にある企業は、この数倍に上るという。2016年は新規開拓のための組織を拡充し、パートナー数を400社程度に増やす計画だ。

写真1●パートナーの数を増やし、スキルも高める
写真1●パートナーの数を増やし、スキルも高める
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 同時に、企業情報システムの構築/運用能力を高める取り組みを展開(写真1)。同社の営業組織とパートナーとの連携を強化し、案件をパートナーに紹介する、継続的にサポートするといった支援も充実させる。AWS導入に当たってのトレーニングや検証の費用を補助するなど、資金面での支援も強化する。

 パートナーの技術力を高める取り組みとしては、パートナー向けトレーニングでDevOpsやセキュリティのコースを新設。認定資格の取得者も増やす。パートナーコミュニティの活性化、専門スキルの証明である「コンピテンシープログラム」の充実、AWS上でソフトウエアを無料試用できるサイト「Test Drive」の活用促進、などの施策も実施する。

写真2●「Amazon RDS for Aurora」向けのパートナープログラム「Aurora Ready」
写真2●「Amazon RDS for Aurora」向けのパートナープログラム「Aurora Ready」
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 AWSがマネージドサービスとして提供する各種新サービスの活用も促進する。例えば、クラウドの特性を生かしたデータベース「Amazon RDS for Aurora」や、IoT(Internet of Things)といった領域向けのパートナープログラムを用意。パートナーの活用スキルを高め、国内での市場拡大を図る(写真2)。Amazon RDS for Auroraは「顧客やパートナーの関心が高く、今後大きくヒットするだろう」(今野氏)という。

写真3●アマゾン ウェブ サービス ジャパンの今野氏とパートナー各社
写真3●アマゾン ウェブ サービス ジャパンの今野氏とパートナー各社
右から、ワークスアプリケーションズ BPO Div. 荒川康彦シニアゼネラルマネージャー、ウイングアーク1st 取締役 CTO 開発本部 本部長 田中潤氏、アマゾン ウェブ サービス ジャパン パートナーアライアンス本部 今野芳弘本部長、TIS プラットフォームサービス企画部 内藤稔副部長、サーバーワークス 大石良代表取締役
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 説明会には、パートナーの代表としてウイングアーク1st、ワークスアプリケーションズ、TIS、サーバーワークスも登壇(写真3)。AWSパートナーのメリットとして、アマゾンから各種支援を受けられることに加え、パートナーコミュニティを通じて他のベンダーとの協業が生まれること、それによって自社ビジネスをさらに拡大できることなどを語った。