米Appleは現地時間2016年1月21日、iOSアプリケーション開発関連施設「iOS App Development Center」を欧州で初めてイタリアに開設すると発表した。学生にiOSアプリケーション開発の実践的スキルやトレーニングを提供する場となる。

 同施設はナポリに置かれ、教師を支援するほか、将来の開発者を養成する特別カリキュラムを提供する。また、同カリキュラムを補完するトレーニングなどの提供について、イタリアの複数のパートナーと協力する。Appleは、同様の施設を世界の他の国にも拡大したいとしている。

 Appleによれば、同社の「App Store」を通じたアプリケーション販売で欧州開発者がこれまでに得た金額は102億ユーロを超える。Appleは同社のエコシステムが直接的および間接的に欧州の雇用創出に貢献していると主張し、イタリアではApp Storeによって7万5000人分以上の雇用が生み出されていると述べている。

 Matteo Renziイタリア首相は同施設の開設を歓迎し、600人以上の学生に機会が与えられると述べた。イタリアでは若者の失業率が約40%にのぼる。特にナポリを含む南部は深刻で、生産年齢人口の就業率は43%と、北部の61%を大きく下回る(英Reutersの報道)。

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