写真1●クボタが開発した無人運転トラクター「ファームパイロット(FarmPilot)」
写真1●クボタが開発した無人運転トラクター「ファームパイロット(FarmPilot)」
(出所:クボタ)
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写真2●運転席の人が手を上げて無人運転をアピール
写真2●運転席の人が手を上げて無人運転をアピール
(出所:クボタ)
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 クボタは2016年1月19日、京都市内で開催した農機販売店向けのイベントで、無人運転トラクター「ファームパイロット(FarmPilot)」のデモンストレーションを行った(写真1)。社内で開発を進めていたものを初めて外部に披露した。2018年の製品化を目指している。

 ファームパイロットはGPS(全地球測位システム)とIMU(慣性計測ユニット)を搭載する。GPSの測位データやIMUの車体姿勢データをリアルタイムで処理し、車体の最適な位置・方位・傾きを算出する。このデータを車載制御システムに渡してハンドルやエンジン、変速機を自動制御しながら、農場内を動き回って耕す(写真2)。

 クボタによれば、日本国内の農家では人手不足が顕著で、未熟練者でも作業しやすい農機のニーズが強い。この観点から、農機に搭載したセンサーから集めたデータを作業支援に活用するサービス「KSAS(クボタ・スマート・アグリ・システム)」を製品化している(関連記事:ビッグデータで“うまいコメ”作り、農機需要つなぎ留めにIT駆使)。さらに抜本的な省人化を支援するために、無人運転農機の開発を進めてきた。