サイバーエージェントは2016年1月19日、人工知能(AI)をインターネット広告に活用するための研究開発組織を設立したと発表した。AI分野の研究実績を持つ、東京大学の佐藤一誠氏をアドバイザーに招聘。ネット広告にAIを生かすための研究に取り組む。

 新組織名は「AI Lab(エーアイ ラボ)」。同社のネット広告技術や関連サービスの開発を担うアドテクスタジオの一部として設立した。

 アドバイザーに就任した佐藤氏は、東京大学大学院新領域創成科学研究科でAIや機械学習、データマイニング分野の研究に従事。AI関連の国際会議で積極的に情報発信するなど、同分野の一線で活躍する研究者の一人という。

 同社はAIを活用し、ネット広告全般の精度向上や自動化に取り組む。位置情報に基づき利用者の状況に応じた広告を配信したり、高速でネット広告の入札処理を実行する「RTB」と呼ぶシステムの仕組みを改善したりといった分野を想定する。テキスト形式の広告の内容を、利用者の興味や関心に応じて動的に変える仕組みなども研究する。