富士通は2016年1月13日、小売店舗内における顧客やスタッフの動線をセンサーで収集して分析し、報告書にまとめるサービス「FUJITSU Intelligent Society Solution SPATIOWL 人流分析サービス」()を発表、同日提供を開始した。売り場の品揃えやレイアウト、スタッフの配置などの店舗運営の改善に活かせる。価格は、店舗の敷地面積や計測期間によって個別見積もり。販売目標は2018年度(2019年3月期)に累計3億円。

図●SPATIOWL 人流分析サービスの概要
図●SPATIOWL 人流分析サービスの概要
(出所:富士通)
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 店舗内の顧客やスタッフの動線を可視化するサービスである。店舗の視察から、適切な位置への各種センサーや受信機の設置、データ収集・分析、報告書の作成までをトータルで提供する。利用するセンサーの例として、小型のビーコンを、買い物かごやスタッフの胸に付けて位置を調べる(写真)。同サービスを利用すると、来店客が立ち寄らないスペースや、季節・時間による混み具合などを把握できる。長期間データを収集すれば、どの季節のどの時間帯が混み合うのかを予測できる。

写真●小型ビーコンで買い物かごやスタッフの位置を調べる
写真●小型ビーコンで買い物かごやスタッフの位置を調べる
(出所:富士通)
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 センシング技術は、富士通アドバンストエンジニアリングが開発した屋内測位技術を利用する。今後は、店舗内だけでなく、周辺の交通や天気、イベントなどの外的要因と連携した分析を提供していく。