図●IIJ OmnibusとAPRESIAを組み合わせたネットワークサービスの例
図●IIJ OmnibusとAPRESIAを組み合わせたネットワークサービスの例
(出所:インターネットイニシアティブ)
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 インターネットイニシアティブ(IIJ)と日立金属は2016年1月12日、企業ネットワーク領域へのSDN(ソフトウエアデファインドネットワーク)の適用で技術協力すると発表した。IIJのSDNと日立金属のスイッチ機器「APRESIA」の接続検証を進め、これらを組み合わせたサービス商材を開発する。IIJでは、同社が手がけるSDN構築のSIサービスにおいて、動作検証済みのAPRESIAを積極的に利用する。

 両社は、IIJが開発したSDN機能と、SDNに対応したスイッチ機器であるAPRESIAを組み合わせることによって、SDNを適用した企業ネットワークを容易に構築できるようにする。SDN機能を提供するIIJの商材は大きく二つある。SDNコントローラーソフトの「OmniWarp」と、SDNソフトやNFV(仮想マシン型のネットワーク機器)を利用して企業ネットワークをクラウドサービス型で提供する「IIJ Omnibus」である。

 IIJが開発したSDNは、エッジオーバーレイ型のSDNである。既存のレイヤー3ネットワークをトンネルとして利用し、社内LANのレイヤー2ネットワークを延伸する。これにより、例えば、クラウドとオンプレミスの両システムを横断したレイヤー2ネットワークを実現できる。IIJ Omnibusでは、こうしたネットワークを管理画面から設計して実環境に適用できる()。

 IIJと日立金属は、SDNを使った広域ネットワーク「SDN-WAN」の分野で、2013年から共同で技術検討を行ってきた。今回、SDNの適用分野を、企業ネットワークの領域へと広げた形である。