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 中国Lenovo Group(聯想集団)と米Googleは現地時間2016年1月7日、米ネバダ州ラスベガスで開催中の国際家電見本市「CES 2016」において、Googleの3次元(3D)視覚認識プロジェクト「Project Tango」をベースにしたスマートフォンをLenovoが開発中であることを明らかにした。今夏のリリースを目指す。

 Project TangoはGoogleが2014年2月に公表したプロジェクトで、動作や空間および配置を立体的に認識する人間の視覚と同様の能力をモバイルデバイスに与えるというもの。端末に内蔵された各種センサーにより位置や方向を計測して周囲の3Dマップをリアルタイムで生成する(関連記事:Googleの新プロジェクト「Tango」、3D視覚認識するスマホ)。例えば、リビングルームやオフィスを3D空間で認識して室内の模様替えに役立てたり、ショッピングモール内を正確にナビゲートして商品情報を拡張現実(AR)で表示したりできる。

 既に開発者向けタブレット端末「Project Tango Tablet Development Kit」を提供しているが(関連記事:Googleの3D視覚認識タブレット、1024ドルで開発者向けに提供へ)、商用端末の開発はこれが初めてとなる。

 Lenovoが手がけるTangoスマートフォンは、CPUに米Qualcommの「Snapdragon」プロセッサを採用する。米メディアの報道(PCWorldVentureBeatなど)によると、スクリーンサイズは6.5インチ未満で、500ドルを切る価格設定になるという。製品名は明らかにしていない。

 またGoogleとLenovoは、Tangoエコシステム構築を促進させるとして、対応アプリケーションのアイデアを募集するWebサイトを立ち上げた。応募者は賞金が当たるほか、応募アイデアをもとにしたアプリケーションがLenovo製Tangoスマートフォンに搭載される可能性がある。2016年2月15日に募集を締め切る。

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