米ニューヨーク州ニューヨーク市の公衆Wi-Fiキオスクが現地時間2016年1月5日にその姿を現したと、複数の米メディア(GizmodoNew York Daily Newsなど)が報じた。「Link」と呼ばれる無料Wi-Fiアクセスポイントは、3番街の2カ所に設置され、これまでシートで覆われていた。このたびシートが外されたが、正式に利用可能になるのは1~2週間後という。

 ニューヨーク市は、市内の公衆電話ネットワークを市営Wi-Fiネットワークに置き換える「LinkNYC」を2014年11月に発表した(関連記事:ニューヨーク市が「LinkNYC」計画を発表、公衆電話網を高速Wi-Fi網に)。古い電話ボックスをLinkに交換し、最大1Gビット/秒のインターネット接続を提供する。各Linkの半径400フィート以内でWi-Fi接続が行える。

 7月までに500カ所のLinkを設置し、最終的に市内5区に7500台の設置を目指している。

 LinkにはAndroidタブレット端末が備え付けられ、当初は地図表示やWebブラウジングといった基本的な機能を提供する。数年にわたって、利用可能なアプリケーションを増やす予定。Linkの側面スクリーンで広告を表示し、広告収入によってコストをまかなう。

 プライバシー面を考慮し、暗号化された非公開ネットワークに接続するオプションや、使用後にセッションを消去するオプションなども用意する。

 LinkNYCは米Qualcommをはじめとする技術企業などで構成されるコンソーシアム「CityBridge」が運営する。米Wall Street Journalの報道(閲覧には有料登録が必要)によると、CityBridgeとニューヨーク市の契約期間は12年間で、CityBridgeは同市に5億ドルまたは売上の50%を支払う。