トリニティは2016年1月4日(現地時間)、米国ラスベガスで開催予定の「CES 2016」に先駆けたプレイベント「CES Unveiled」に出展し、Windows 10 Mobileスマートフォン「NuAns NEO」を展示した(写真1、2)。

写真1●トリニティ 代表取締役の星川哲視氏
写真1●トリニティ 代表取締役の星川哲視氏
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写真2●NuAns NEO
写真2●NuAns NEO
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 CES Unveiledのブースでは、「Continuum for Phones」機能をデモで披露。大型テレビにマイクロソフト製の「ワイヤレスディスプレイアダプター」を装着し、NuAns NEOから無線でContinuum接続。Windows 10 Mobileの画面が大型ディスプレイ用のユーザーインタフェースとして表示されていた(写真3)。

写真3●CES Unveiledのトリニティブース
写真3●CES Unveiledのトリニティブース
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 画面をタッチパッドに見立て、タッチ操作でマウスポインターを動かす機能も動作させていた。会場内は多数のWi-Fi機器がひしめく不安定な環境だったが、大きなタイムラグを感じることなく手の動きにポインターが追従していた(写真4)。

写真4●画面をタッチパッドに見立ててマウスポインターを操作
写真4●画面をタッチパッドに見立ててマウスポインターを操作
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 2015年11月の発表時点でトリニティは、NuAns NEOのContinuum機能を「対応予定」としており、「海外の拠点では既に動作しており、これからチューニングを進めていく」(星川氏)と説明していた。これはNuAns NEOが搭載するCPUが最新世代のMSM8952(Snapdragon 617)で、まだWindows 10 Mobileの動作実績がなかったためという(関連記事:NuAns NEOが対応表明、Windows 10 Mobileの「Continuum for Phones」とは?)。

 現時点で米マイクロソフトはContinuum for PhonesのCPU要件として、米クアルコムのMSM8992(Snapdragon 808)またはMSM8994(Snapdragon 810)の2種類を挙げている。「NuAns NEOが対応したことで、マイクロソフトのCPU要件としてMSM8952が追加されるのではないか」(星川氏)との見通しを語った。

 また、2015年11月時点では日本の技適を通っておらず、国内で通信機能やContinuum機能を動作させることができなかったが、既に通過。「間もなく社内で作られる新しいファームウェアでは、Windows 10 Mobileの画面上で技適マークを表示できる予定」(星川氏)とした。

 トリニティはCES Unveiledに加え、1月6日から始まるCES 2016にもブースを出展する。現時点で米国での販売予定はない。「日本国内キャリアの周波数に向けて設計しており、米国などの周波数に対応するには新たな設計が必要だ。今後の展開に向けて、パートナーを探していきたい」(星川氏)との意向を示した。