フィンランドNokiaは現地時間2016年1月4日、同社が仏Alcatel-Lucentを買収する計画について仏当局の承認を得たと発表した。これにより合併に向けたプロセスを進め、1月14日に両社事業を統合した運営を開始する。

 仏金融市場庁(AMF)の速報値によると、Nokiaは仏、米で実施している株式公開買付を通じて、完全希薄化後ベースでAlcatel-Lucent株式の70.52%を獲得し、承認に必要な条件を満たしたと認められた。AMFは1月5日に正式結果を報告する予定で、1月7日に公開買付の決済が実施される。

 Nokiaは昨年4月にAlcatel-Lucentを156億ユーロで買収する計画を発表し、7月末までには米当局や欧州委員会などの承認を得ていた(関連記事:欧州委がNokiaによるAlcatel-Lucent買収を承認)。NokiaはAlcatel-Lucent買収を通じて、Bell Labs(ベル研)を手に入れ、「第5世代(5G)通信、IPネットワーキングおよびSDN(Software-Defined Networking)、クラウド、分析、センサーおよび画像といった将来的技術の開発を促進する立場となる」ことを目指す。

 合併後の新会社はフィンランドに本社を置き、仏中心に戦略的事業拠点や主要な研究開発センターを展開する。NokiaのRisto Siilasmaa会長とRajeev Suri最高経営責任者(CEO)がそれぞれの職を維持する。

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