写真●freeeのロゴ
写真●freeeのロゴ
[画像のクリックで拡大表示]

 クラウド会計サービスを手掛けるfreeeは2015年12月28日、SBIホールディングス(HD)傘下のSBIインベストメントが発足した「FinTechファンド」を中心とする複数のファンドを引受先とした10億円の資金調達を実施したと発表した(写真)。SBIグループのほかに横浜銀行や三井住友信託銀行、ソフトバンクなどが出資する「FinTechファンド」の第1号案件となる。

 freeeは8月にも35億円増資しており、2015年の調達総額は45億円に上った。これは国内の未上場企業としては最大だという。今回調達した資金は、金融機関などとのパートナーシップ拡充とプロダクト開発を実現するための人材採用などを目的とする。同社は2015年12月14日に、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行など11の金融機関と共同で新しい融資サービスの開発検討を始めると発表したばかり(関連記事:FinTechで「嵐を呼ぶ」freee 大手銀と組み中小企業向けで融資革命)。

 主な引受先となる「FinTechファンド」は、SBIHDなどが12月22日に設立を発表した、FinTechスタートアップ企業向けの新ファンドで、SBIインベストメントが運用・管理する。ファンドの規模は最終的に総額300億円を予定している。

 ファンドに出資するのは、SBIグループ、横浜銀行や島根県・山陰合同銀行といった地方銀行、三井住友信託銀行、ソフトバンクなど。いずれも出資先となるFinTechスタートアップ企業との協業などを視野に入れているとみられる。