日商エレクトロニクスは2015年12月25日、多くの拠点を抱えている企業に向けて、拠点間を結ぶIPネットワークを簡単に構築・運用できるようにする製品「Viptela」()を販売開始した。各拠点に設置する専用のエッジルーター機器「vEdge」と、ネットワークを一元的に設計・運用するクラウドサービス「Viptela Cloud」で構成する。価格は非公開で、販売目標は初年度2億円。開発会社は米ヴィプテラ(Viptela)。

図●Viptelaの概要(専用ルーターと管理クラウドで構成)
図●Viptelaの概要(専用ルーターと管理クラウドで構成)
(出所:日商エレクトロニクス)
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 Viptelaは、VPNルーターによる多拠点接続を簡単に実現・運用するためのネットワーク製品である。IT管理者がいない拠点にエッジルーター(vEdge)を郵送し、各拠点でこれをWAN回線につなぐだけで、拠点をネットワークにつなげることができる。各拠点のvEdgeの設定を、クラウドサービス(Viptela Cloud)側で一元的に管理して制御する仕組みである。

 管理者は、Viptela Cloud上で論理的なネットワークを設計するだけで、拠点間のネットワークを構築できる。クラウド上で設計した内容が、各拠点のvEdgeに反映される仕組みである。ネットワークの構成は、センターとなる本社に複数の拠点がぶら下がるハブ&スポーク型のVPNだけでなく、拠点同士が直接つながるフルメッシュ型のIP-VPNを組める。拠点同士が直接つながるので、IP電話などのアプリケーションを、センターを介さずに利用できる。

 ネットワークの規模や帯域に応じて、複数のモデルと契約から選べる。エッジルーターのvEdgeは売り切り型で、帯域に応じて「vEdge 100」(最大100Mビット/秒)、「vEdge 1000」(最大1Gビット/秒)、「vEdge 2000」(最大10Gビット/秒)の3機種がある。クラウドサービスのViptela Cloudはサブスクリプション(購読)型で、最小10Mビット/秒から最大10Gビット/秒までの間で帯域を選ぶ。