米Appleのメッセージングサービス「iMessage」でAndroid端末宛てのメッセージが届かなかった問題で、米カリフォルニア州北部の米連邦地方裁判所は、Appleがメッセージを傍受しているとして米国消費者が起こした訴訟を棄却した。米ニュースサイトの「Business Insider」をはじめ、複数の米メディア(PCMagAndroid Headlinesなど)が現地時間2015年12月24日までに報じた。

 原告の3人によると、2012年にAppleの「iPhone」からAndroidスマートフォンに機種変更したところ、他のiPhoneユーザーから送信されたiMessageのメッセージが配達されなくなった。原告は、Appleが意図的にメッセージを遮断および傍受して、Android端末に送信しなかったと主張し、これが連邦通信法に違反すると訴えた。

 Appleは、原告のうち2人が、訴訟を起こしたあとで古いiPhoneを廃棄していることから、メッセージが元のiPhoneに送信されたか否か証明できないとして、訴えの却下を裁判所に求めていた。

 連邦地方裁判所のLucy Koh判事は、昨年8月、この訴訟を集団訴訟として認定しないことを決定。今回、原告の訴えを退ける判断を下した。

 iMessageを巡っては、2012年以降、iPhoneからAndroidやWindows端末に機種変更した際に、メッセージが届かなくなる不具合が多数発生した。Business Insiderは、同様のトラブルを経験したユーザーから600通以上の電子メールを受け取ったという。Appleは2014年11月にこの問題を回避するためのツールをリリースした。