米Microsoftは現地時間2015年12月21日、メッセージアプリケーション開発の米Talkoを買収したと発表した。TalkoのWebサイトでも、Microsoftによる買収を告知するメッセージが掲載されている。MicrosoftはTalkoの人材と技術を傘下のSkype事業に統合し、消費者向けSkypeサービスおよび法人向けの「Skype for Business」の強化を図る。

 Talkoのチーム用モバイルアプリケーションは、グループ間のメッセージングに加え、通話や会議機能を備え、チーム内のコミュニケーションと作業効率を向上する。昨年4月にリリースして以降、数千社が採用しているという。

 Talkoの従業員はSkypeチームに移籍し、Talkoが従来提供していたサービスは2016年3月に終了する。ユーザーが同サービス上でやりとりした音声、テキスト、写真をダウンロードするためのツールを用意するとしている。

 Talkoは、Microsoftの元チーフソフトウエアアーキテクト(CSA)であるRay Ozzie氏が立ち上げた。Ozzie氏は複数の米メディア(FortuneThe Vergeなど)の問い合わせに対し、Talko買収にともなってMicrosoftに戻ることはないと回答している。

 Ozzie氏は、かつて「Lotus Notes」の開発を手がけ、1997年にグループウエア開発の米Groove Networksを創業。2005年にMicrosoftがGroove Networksを買収した際にMicrosoftに入社し、最高技術責任者(CTO)に就任した。Bill Gates氏が現役引退を発表した2006年にGates氏からCSA職を引き継ぎ、2010年に同職を辞任し、Microsoftを退社した(関連記事:Microsoft、チーフ・ソフトウエア・アーキテクトOzzie氏が退社へ)。

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