米Appleがインドにおける「iPhone 6s」シリーズの価格を最大16%値下げしたと、地元紙のThe Economic TimesThe Times of Indiaや、CNETなどの米メディアが現地時間2015年12月21日までに報じた。

 iPhone 6sの16Gバイトモデルのインドにおける価格は、今年10月16日の発売時で6万2000インドルピー(約11万4200円)だった。だがThe Economic Timesが同国の小売り大手4社に尋ねたところ、現在の価格は5万2000~5万5000インドルピー(9万5100~10万600円)で、11%~16%の値下げとなっている。また6s Plusも値下げされており、両製品ともに16Gバイト、64Gバイト、128Gバイトの全モデルで価格が下がっている(関連記事:Apple、インドでも「iPhone 6s」「同Plus」を発売)。

 これに先立つ今年12月中旬、Appleはインドにおける「iPhone 5s」の価格を大幅に値下げし、今年9月時点のほぼ半額にしたと報じられた。CNETによると、その背景には、12億以上の人口を抱える同国でスマートフォン市場の競争が激化していることがあるという。

 CNETが引用した米IDCのリポートによると、インドはアジア太平洋地域で最もスマートフォンの出荷台数伸び率が高い。また米Strategy Analyticsの調査によると、インドのスマートフォン販売台数は、2017年に米国のそれを上回り、同国は中国に次ぐ世界第2位のスマートフォン市場になる見通し。その一方で、インドはiPhoneの販売価格が最も高い国だとCNETは指摘している。

 The Economic TimesによるとiPhone 6sシリーズの価格はこれまで、前モデルの6シリーズに比べても大幅に高かった。今回の値下げにより新旧モデルの価格差が縮まることから、買い替え需要が伸びるのではないかと、The Economic Timesは伝えている。