富士通は2015年12月21日、商品の売上データを基に消費者の嗜好を分析したレポートを作成するサービス「消費者嗜好分析レポーティング」()を開始した。1回限りのサービスとしてスポット的に利用する。最初の打ち合わせからレポート提出までの所要期間は約2カ月で、価格は個別見積もり。必要に応じて別途システム構築サービスなども請け負う。

図●消費者嗜好分析レポーティングの概要(出所:富士通)
図●消費者嗜好分析レポーティングの概要(出所:富士通)
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 商品の売上データを富士通に提出すると、消費者の嗜好を分析したレポートを得られるサービス。商品の情報や購入した消費者の情報など、利用目的に合わせて必要な情報を組み合わせ、分析結果を可視化して提供する。ユーザーが提出するデータに加えて、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などの外部データを組み合わせた分析も可能である。

 特徴の一つは、商品に関する属性をタグとして自動的に付与することである。テキストマイニング技術を応用して商品説明文などから有効な情報だけを抽出してタグとし、統計学的な手法を応用した独自のビッグデータ解析手法を組み合わせることによってタグを商品に自動的に付与する。従来、商品へのタグの付与は手作業で行われていた。これを自動化することによって作業コストやレポート作成までの期間を軽減している。

 アンケート調査やパネル調査の代替手段としても活用できるという。消費者ごとの嗜好推定モデルを用い、商品属性やこれまでに実施したアンケート結果、購買履歴などを組み合わせて分析することで、過去に購買履歴のある消費者の嗜好を推定する。これにより、その消費者が過去に参加しなかったアンケート調査についても、想定回答を作成できるとしている。