IoT(Internet of Things)ベンチャーのソラコムは2015年12月21日、新たなパートナー企業を認定した。対象は同社が提供する格安通信サービスを使い、ソフトやクラウドを提供する企業。スマホ向けマニュアル作成サービス「Teachme Biz」を手掛けるスタディストなど、まず9社を認定した。ソラコムはIoT機器メーカーの認定パートナー9社を発表済み。今後も認定企業を増やし、顧客企業の利便性を高める。

 新たに認定したのは「ソリューションパートナー」と呼ぶ区分の企業。ソラコムの格安通信サービス「SORACOM Air」を使い、ソフトやクラウドサービス、データ連携ミドルウエアなどを提供する企業が対象だ。一定の活用実績などの条件を満たした企業を認定する。

 スタディストをはじめとする9社を認定した。スタディストは同社のマニュアル作成サービスに、SORACOM Airを組み込んだモバイルルーターとモバイル端末をセットにした「ワンストップパッケージ」を販売する(関連記事)。

 ヴァル研究所はバス会社向けの運行管理サービスに活用する。SORACOM Airを組み込んだ通信機器をバスに搭載。バスの利用者のスマートフォンへ、運行状況をリアルタイムに知らせるといった用途を見込む。

 福島県会津若松市のシステム開発会社デザイニウムは、道路の融雪管理業務に活用。アプレッソとセゾン情報システムズは、両社のソフトを組み合わせてIoT機器からのデータ収集と集計、可視化を効率化するシステムを提供する。このほかセールスフォース・ドットコム、Webを使った動態管理サービスのゴーガ、ビッグデータ分析のブレインズテクノロジーを認定した。

 「当社が提供するのは汎用的な通信サービス。業界特有のソリューションを持つ企業とパートナー関係を拡充して、ネットワーク効果を築いていく」(ソラコムの玉川憲社長)。同社は2016年1月中に、システム構築を担う「インテグレーションパートナー」を発表する計画だ。