中古車事業のガリバーインターナショナルは2015年12月17日、同年7月に開始したベンチャー企業との事業創造プログラム「Gulliver Accelerator」の成果を発表した。総数約150のアイデアから三つに絞り、最優秀賞としてIoT(Internet of Things)端末を開発するハタプロの低価格SIM搭載IoT端末「flagle.io」を選出した(写真1)。
flagle.ioは加速度や温度、位置情報、二酸化炭素、花粉、騒音などの情報を取得する各種センサーを備えたIoT端末だ。自動車の運転席にあるヘッドレストの支柱に取り付けることで、運転車や車内の情報を得られる(写真2)。収集したデータは低価格SIMカードを使った通信サービスを利用してクラウド上に蓄積し、AI(人工知能)により運転傾向を分析する。
ハタプロ代表取締役CEO(最高経営責任者)の伊澤諒太氏は、「まずは高齢者の運転傾向を見える化したい」と語る。伊澤氏は「2025年には運転免許証を持つ人の約半分が高齢者になる」とし、「年を取ると本人が気付かなくても運転能力が落ちて事故を起こしやすくなる。flagle.ioによって運転能力の劣化を可視化することにより、早期対策が打てる」と主張した。