米IBMは現地時間2015年12月16日、米Appleとの提携に基づく企業向けiOSアプリケーション「IBM MobileFirst for iOS」が100種類を超えたと発表した。IBM MobileFirst for iOSアプリケーションの全リストを公開(PDF文書)している。
IBMとAppleは2014年7月に企業分野における広範な提携を発表(関連記事:AppleとIBMが企業分野で広範な提携、iOSアプリの共同開発など)。以降、旅行および交通、金融、保険、小売り、電気通信業界向けや(関連記事: AppleとIBM、iOS対応企業向けソリューションの第1弾を発表)、医療分野向け(関連記事:IBM、医療データの分析などでApple、J&J、Medtronicと提携)にアプリケーションを開発し、14業界の65職種に向けて展開している。
カナダAir Canada、フランスAXA、オーストラリアCoca-Cola AmatilなどがIBM MobileFirst for iOSアプリケーションを導入しているほか、日本郵政は高齢者向けサービス開発で提携を結んでいる(関連記事:日本郵政、Apple、IBM、日本の高齢者向けサービスの向上で提携)。
新たにUAEのAbu Dhabi Islamic Bankが財務アドバイザー用アプリケーション「Trusted Advice」(写真)を、スカンジナビア航空(SAS)が客室乗務員向けの「Passenger+」を導入するという。
IBMによると、将来のIBM MobileFirst for iOSアプリケーションの多くは、コグニティブコンピューティングシステム「Watson」を統合したものになる。アプリケーションは継続的な使用とともに、従業員や顧客のニーズを学習する。
またIBMは現在、Appleの12.9型タブレット端末「iPad Pro」に対応したアプリケーション開発に取り組んでいる。iPad Proのパワーと大画面、「iOS 9」のマルチタスキング機能を活用し、2つのアプリケーションを同時に立ち上げて操作できる。「Apple Pencil」によって、より詳細で高機能な作業を遂行できるとしている。
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