LINEは2015年12月17日から、主に中小企業に向けた公開型アカウント提供サービス「LINE@」の料金支払い手段として、ラクーンの企業間後払い決済サービス「Paid」に対応させる。これまでLINE@の支払い手段は、LINE Payを通じたクレジットカード決済などに限られていたが、中小企業にとって扱いやすい請求書による後払い決済も使えるようになる。

 LINE@は、月額5400円(税込)で法人・個人が公開型アカウントを作成できるサービス。Paidによる支払いを望む企業について、LINEは企業情報や請求データをAPI経由でラクーンに送信。ラクーンはこれに基づき、初回に企業の与信審査を実施した上で、企業に請求書を郵送する。企業は請求書に従ってラクーンの銀行口座に費用を振り込み、さらにラクーンが回収した代金から手数料を差し引いてLINEに振り込むことで、決済が完了する。

 Paidは、企業間取引における代金回収を代行するサービス。商品・サービスを販売する売り手の企業は、Web APIで取引先の情報や請求データを送信するだけで、与信管理から代金回収までをすべての決済業務を委託できる。未払い金についてもラクーンが補償する。売り手企業が支払う手数料は決済額などに応じて1.9%~3%。買い手企業はラクーンを通じ、月末締め・翌月払いの取引ができる。同サービスは2015年12月14日、一般社団法人FinTech協会に加入している。