銀行間決済インフラを提供する国際銀行間通信協会(SWIFT)は2015年12月10日、企業間の国際決済の即日処理や手数料の透明性向上などを柱とした国際決済サービス改革の枠組み「global payments innovation イニシアティブ」の発足を公表した。2016年前半から取り組みをはじめ、参加する銀行によるB2B決済サービスを改革する。

 参加する銀行の間で新たなサービス水準合意書(SLAs)を結び、SLAsに明記される業務ルールに沿って展開する。国際決済に必要なコンプライアンス義務などの要件を満たしつつ、従来よりも高速かつ低コストな決済サービスを実現する。SWIFTのインフラ上で展開し、SWIFTメンバーの金融機関はルールの準拠を条件として自由に参加できる。

 まず一般企業向け国際決済サービスに特化したパイロット版を2016年前半に始めた上で、新たな技術やサービスを順次取り入れていく。FinTechコミュニティへの積極的な関与を促しつつ、「リアルタイム決済の状況確認、P2P(ピア・ツー・ピア)メッセージングの活用、ブロックチェーン技術などの革新的テクノロジーの可能性を探る」(プレスリリース中、SWIFT 銀行市場責任者のWim Raymaekers氏のコメント)としている。