写真1●「LINE LIVE」のスマホアプリ
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写真2●Webブラウザー経由での「LINE LIVE」視聴のイメージ
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写真3●「LINE」アプリでの番組情報のプッシュ通知
写真3●「LINE」アプリでの番組情報のプッシュ通知
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写真4●取締役 CSMOの舛田淳氏
写真4●取締役 CSMOの舛田淳氏
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写真5●執行役員の佐々木大輔氏
写真5●執行役員の佐々木大輔氏
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 LINEは2015年12月10日、同社が運営するコミュニケーションアプリ「LINE」 において、ライブ配信プラットフォームの「LINE LIVE」を公開したと発表した。

 「LINE LIVE」では、著名人やタレント、企業、個人など様々な主体によるライブ配信形式の映像・番組をスマートフォンアプリ(写真1)やWebブラウザー(写真2)などを通じて配信する。LINEは2014年2月に試験的な取り組みとして、タレントやアーティストなどの著名人や企業の公式アカウントを通じてライブ映像を配信する「LINE LIVE CAST」の展開を開始した。多くのユーザーの利用があったことから、今回サービスの機能やコンテンツのラインアップを大幅に拡充し、LINE LIVEとして提供を開始することにした。

 同サービスは、「LINE LIVE」公式アカウントや、タレントやアーティストの公式アカウントと連動しており、ユーザーが日ごろ利用している「LINE」アプリからプッシュで番組情報が届く(写真3)。このプッシュ通知をきっかけにして、アカウント登録しているユーザーはリアルタイムで映像・番組を見ることができる。

 同日の会見で、LINE 取締役 CSMOの舛田淳氏(写真4)は、「他社のサービスにはアプリに搭載した機能を使ってプッシュ通知を行っているものもあるが、LINEアカウントからのプッシュのほうが桁違いに効果が高いというデータが社内にある。こうしたデータもあることからライブ配信にこだわった」と述べた。当日放送される番組は、「LINE LIVE」公式アカウントから毎日ダイジェスト形式で配信される情報一覧でも確認できる。

 サービス開始当初は試験期間として、スマホ利用率の高い11時前後から14時および18時から24時前後に限定して番組を配信する。会見では、公式番組の一部を発表した。イベント・劇場関係の公式番組としては、「東京ガールズコレクション」や「原宿駅前ステージ」などのイベントや劇場の様子をそのまま配信する。エンターテインメント関係では「スペースシャワーTV」などの音楽チャンネルや「秘密結社鷹の爪」などの番組と連動したコンテンツを配信する。

 テレビ局やラジオ局とのコラボレーションによる公式番組も提供する。具体的には、TBSテレビの「第57回 輝く!日本レコード大賞」の放送直前に「LINE LIVE」独自の事前番組を配信する。ニッポン放送やエフエム東京と連携した番組も配信する。このほかにLINEオリジナル番組として、MCとゲストがランチを食べながら1対1で語り合うトーク番組である「さしめし」や、ソーシャルスター発掘のオーディション番組の「NEXT STAR」を提供する。

 サービス開始当初は著名人やアーティスト個人による映像配信を主体とするが、2016年早々に一般個人による配信も可能にする予定である。会見で舛田氏は、「個人への開放によって、24時間色々な番組が流れるようになる」とした。

 プレゼン終了後の質疑応答では、同サービスにおけるLINEのマネタイズの手段についての質問が出た。執行役員の佐々木大輔氏(写真5)は、「まずは広告をベースに考えている。課金機能の搭載も準備しており、両面で収益化を図りたい」とした。視聴者が公式番組の作り手である著名人やアーティストなどに支払う金額の一部がLINEに入る形式を想定している。

 LINEの既存メディアに対するかかわり方について質問した。舛田氏は、「既存のメディアとは共存共栄の形をとっていくというのが私たちの考え方。ある種の役割分担はあると思っているし、マネタイズについても共同でやっていきましょうという話をさせていただいている。競争関係にはならない」と述べた。

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