米IDCが現地時間2015年12月4日に公表した世界のパソコン市場に関する調査によると、同年第4四半期(10~12月)の世界出荷台数は、前年同期に比べ10.0%減少する見通し。これにより2015年の年間出荷台数は2億7670万台となり、前年から10.3%減少すると同社は予測する。

 同社は先のリポートで同年の年間出荷台数が前年比で8.7%減少すると報告していたが、今回これを下方修正した。世界のパソコン市場は2016年も減少が続き、出荷台数は5年連続で前年実績を下回ると同社は予測している。一方で、法人分野の買い替えが需要が高まることから、2016年の年末までには出荷台数は安定し、その後数年は若干ながら増加に転じると同社は見ている。

 パソコン市場を地域別に見ると、日本と中東・アフリカ地域(MEA)は今後数年間、2桁の減少となるという。また中東欧(CEE)と中南米は1桁台後半の減少。一方で米国、西欧、アジア太平洋地域(日本を除く)はわずかな減少にとどまる見通しで、カナダは若干増加するとIDCは予測している。

 IDCによると、こうした短期的な停滞のあと、市場は安定し、その後は持ち直しが見られるという。法人市場におけるWindows 10の導入が加速し、これに消費者向けパソコンの買い替えが伴えば、その後数年間需要は回復する。Windows XPのサポート終了が2014年の出荷台数を押し上げたように、Window 7のサポート終了も後押しになると、IDCは指摘している。

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