写真1●セールスフォース・ドットコムのイベントに登壇したトレタの中村仁代表取締役
写真1●セールスフォース・ドットコムのイベントに登壇したトレタの中村仁代表取締役
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写真2●「トレタ」の主な機能
写真2●「トレタ」の主な機能
(出所:トレタのWebサイト)
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 飲食店向けにiPad用予約台帳管理アプリを提供するトレタ(東京・品川)は2015年12月3日、米セールスフォース・ドットコムのベンチャー投資部門「セールスフォース・ベンチャーズ」から第三者割当増資による資金調達を実施したと発表した。調達額は非公開。業務面でもセールスフォースとのシステム連携などを推進する方針である。

 トレタの中村仁代表取締役(写真1)は、12月4日に東京都内で開催されたイベント「Salesforce World Tour Tokyo 2015」内のセッションに登壇。セールスフォースとの資本・業務提携に至った経緯を語った。中村氏は「当社は飲食店向けにSaaS型ビジネスを展開している。同じSaaS型のビジネスを展開するセールスフォースと話をするなかで勉強になることが多く、出資を含めた提携をお願いした」と説明した。

 今後の展開について中村氏は、「飲食店のiPadから顧客情報や来店時間、細かな接客履歴など多種多様な情報が集まる。セールスフォースとも連携しながら、こうした情報から導き出される『カスタマーインサイト』を生かして、もっと面白いことができないかと考えている」と述べた。

 トレタは飲食店の予約受け付けや顧客管理、系列店との情報共有などの機能を持ち、中小規模の飲食店を中心に導入が広がっている(写真2)。中村氏は「トレタの最大のライバルは紙。飲食店の9割以上は紙の予約台帳を使っている。トレタのソフトで予約管理を含めた煩雑な作業を代替し、飲食店のスタッフが料理を作ったり来店客と話したりというクリエイティブなことに専念できるようにしたい」と語った。