図●日本オプロがNECと連携して開発した、クラウドデータの印刷システムのイメージ(出所:日本オプロ)
図●日本オプロがNECと連携して開発した、クラウドデータの印刷システムのイメージ(出所:日本オプロ)
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 日本オプロは2015年12月3日、Salesforce.comやOffice365などのSaaSアプリケーションから直接プリンターに印刷できるようにするシステムを開発したと発表した()。手元にパソコンがなくても、SaaSにアクセスできるモバイル端末さえあれば帳票を印刷できるようになる。同社がクラウド型で運営しているシステム間連携サービス「OPROARTS D3Worker」と、NECの印刷管理サーバーソフト「WebSAM PrintCenter V」を組み合わせて実現した。具体的なリリース時期は未定だが、すでにデモンストレーション環境を構築済み。

 印刷管理ソフトのWebSAM PrintCenter Vを導入したサーバーがクラウド上で動作する(日本オプロが運営するかどうかは未定)。これとOPROARTS D3Workerを連携させることによって、Salesforce.comなどのSaaSアプリケーションが出力した印刷データをWebSAM PrintCenter Vに引き渡す。WebSAM PrintCenter Vは、ユーザー企業に設置した専用のルーター機器を介して、企業内のプリンターから帳票を印刷する。

 SaaSアプリケーションと印刷管理サーバーをつなぐ仕組みとして、OPROARTS D3Workerを使う。このサービスは、Web APIを介して複数のクラウドサービス間をデータ連携させるハブである。Web APIを介してSaaSアプリケーションからのリクエストを受け、これをトリガーに外部のクラウドサービスにWeb APIでアクセスし、データを取得したりデータを渡したりする。データを加工/変換する機能も持つ。

 一方、WebSAM PrintCenter Vは、ユーザー企業内のプリンターに印刷データを渡す仕組みとして、専用のルーター機器を用意している。これをユーザー企業側に設置して運用する。このルーター機器の上で動作しているソフトウエアが、クラウド上のWebSAM PrintCenter Vにアクセスして印刷データを取得し、これを社内のプリンターに転送して印刷する。