写真1●Pivotalジャパンの正井拓己カントリー・マネージャー
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写真2●ペアプログラミングでアジャイルを伝授
写真2●ペアプログラミングでアジャイルを伝授
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写真3●米ピボタルのロブ・ミー最高経営責任者
写真3●米ピボタルのロブ・ミー最高経営責任者
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写真4●Pivotal Labs東京のディレクター、ダニー・バークス氏
写真4●Pivotal Labs東京のディレクター、ダニー・バークス氏
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 Pivotalジャパンは2015年12月3日、企業のアジャイル開発を支援する組織「Pivotal Labs」の拠点を、東京・六本木に開設したと発表した。同社開催のイベント「Pivotal Japan Summit 2015」で、カントリー・マネージャーを務める正井拓己氏が明らかにした(写真1)。

 Pivotal Labsは、アジャイル開発のスペシャリストが集まる組織。顧客企業は、Pivotal Labsのデザイナーやエンジニアと一緒にソフトウエア開発を体験し、アジャイル開発の考え方や手法を身に付ける。一例が、Pivotal Labsと顧客企業のエンジニアが二人一組で行うペアプログラミング(ペアプロ)である(写真2)。こうした経験をした顧客企業のエンジニアが、ノウハウを自社に持ち帰り、アジャイル開発を社内に展開する。これまで北米を中心に複数の拠点を設けていたが、2015年に入ってからその他の国にも展開を始めていた。

 その一つである東京の拠点は、2015年9月頃に一部の活動を開始。最初の顧客となったのがインテックで、金融とITを融合させる「FinTech」のプラットフォーム作りに取り組んだという。

 Pivotal Japan Summit 2015には、米ピボタルの最高経営責任者(CEO)、ロブ・ミー氏も登壇(写真3)。アジャイル開発手法は、日本のリーン生産方式に影響を受けて生まれたものだと話した。だからこそ「アジャイル開発は日本の企業に適したものだ。日本の企業も、アジャイルはウォーターフォールよりも自然な手法だと考えるようになるだろう」(ミー氏)。

 Pivotal Labs東京のディレクターを務める、ダニー・バークス氏は、「(米ウーバーテクノロジーズなど)今破壊的イノベーションを起こしているソフトウエア企業には、実は業界の専門知識はない。それに対して、皆さんは自社の業界の顧客や市場のことを既によく知っている。我々のツールや方法論を適用すれば、変革を起こせる」と呼びかけた(写真4)。