写真1●11月18日に開催されたMashup Awards 11表彰式
写真1●11月18日に開催されたMashup Awards 11表彰式
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写真2●最優秀賞を獲得した「参式電子弓」
写真2●最優秀賞を獲得した「参式電子弓」
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写真3●MA11の受賞者
写真3●MA11の受賞者
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 Webアプリやスマートフォンアプリなどの開発コンテスト「Mashup Awards 11」(MA11)のFinalSTAGE(最終審査会)と授賞式が、2015年11月18日に開催された(写真1)。

 Mashup Awardsは、さまざまな技術やWebAPI、ハードウエア、センサーなどをMashup(混ぜ合わせ)することで、新しい価値を生み出すことを競うコンテストである。2006年にスタートし、毎年開催されており、例年数多くの開発者が未来を感じさせるWebやインターネットのサービスを発表する場になっている。また、開催期間中は、全国10都市でハッカソンを22回開催し、500人が参加。開発者の交流の場にもなっている。

 11月18日のFinalSTAGEでは、応募された全431作品のなかから、予選を勝ち上がった5作品と、部門賞を獲得した6作品、および敗者復活戦から勝ち上がった1作品、合計12作品の開発者が、それぞれプレゼンテーションを行い、その中から最優秀賞を選出した。

 最優秀賞を獲得したのは、神奈川工科大学情報メディア学科 安本匡佑助教が開発した、アーチェリー弓を活用したAR(拡張現実)シューティング「参式電子弓」だった(写真2)。各種センサーやマイコン、モバイルプロジェクターなどを搭載することで、投影した映像に対して仮想的な矢を撃つことで、シューティングゲームを楽しむことができる。弓を撃ったときの感触や衝撃などの感覚などをフィードバックする仕掛けが用意されている。

 優秀賞を獲得したのは、「ビビビコントローラー」「CliMix [クライミックス]」「Spectee」「PINCH by tsukuba@deep」の4作品だった。

 部門賞は、おばかアプリ部門賞が「寝返りブロックくずし」、CIVICTECH部門賞が「千葉市お祭りデータセンター by Code for Chiba」、IoT部門賞が「Peta Peta」、インタラクティブ・デザイン部門賞が「gの天秤」、学生部門賞が「PoiPet by SAWARITAI」、Mashup部門賞が「Openness-adjustable Headset」である。受賞作品と全応募作品は、いずれもMA11のサイト(FinalSTAGE進出作品全作品)で見ることができる(写真3)。

 最後に、MashupAwards運営委員長を務めた、リクルートホールディングスの麻生要一氏は、MA11の総括としてCIVICTECH部門への応募が過去最高になったことに触れ、「技術を楽しむというところから、ソーシャルバリューを提供する方向に踏み出し始めた」と語った。麻生氏からは、次回の「MA12」開催も発表された。「時代によってMAも進化する。次回は、目の前の何かを拡張する、身体的な動きを拡張する、日常生活の魅力を増すものを歓迎したい。ハッカソン文化を、日本にもっと根付かせるようにしたい」としてMA11の活動を締めくくった。