千葉銀行は2015年12月2日、ビッグデータ分析を手掛けるゼネリックソリューションと協業することを決めた。同行が持つ膨大な取引履歴などの情報を分析し、新たな金融サービスの開発につなげる。千葉銀行は2015年11月2日に経営企画部内に「フィンテック事業化推進室」を設置したばかり。千葉銀にとってFinTech分野でスタートアップ企業と組むのは初となる。

 ゼネリックソリューションはビッグデータ処理技術と人工知能技術を用いたデータ分析ソフトウエア「GS8」の開発・運用を手掛ける企業。従来は小売り企業を中心にビッグデータ解析を手掛けてきたが、千葉銀行との協業を機にFinTech分野の開拓にも乗り出す。具体的にはGS8の要素技術を用いて金融マーケティングに特化した業務ロジックを別途開発する予定だ。

 両社はまず、GS8を用いて個人の嗜好を統計的に把握。消費者行動の予測や既存の顧客層以外へのサービス開発につなげていく予定だ。例えば、千葉銀行はGS8が得意とする顧客ごとのライフイベントに応じたレコメンド(推薦)機能を用いて、口座開設者向けに最適な金融商品を提案するといったことが可能になる。