クオリカは2015年11月30日、同社がクラウド型で提供している製造業向けの生産管理システム「ATOMS QUBE」をバージョンアップしたと発表した。新機能「製造業向けの販売管理システム」を付けたほか、画面デザインを刷新した。さらに、ATOMS QUBEから「WEB購買」機能だけを切り出して単体サービス化した(画面)。販売目標は、2017年度末までに300社(現在は100社)。

図●単体サービスとして切り出したWEB購買の概要(出所:クオリカ)
図●単体サービスとして切り出したWEB購買の概要(出所:クオリカ)
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 ATOMS QUBEは、SaaS型で利用できる、製造業向けの生産管理ソフトである。受注出荷管理、生産計画、資材所要量計画、購買管理、工程管理、在庫管理など、生産管理システムに必要な機能をカバーする。今回のバージョンアップでは、部品販社向けの新機能として、販売管理機能を強化した。

 販売管理の強化では、出荷と営業所在庫を正確に把握できるように、ハンディーターミナルとバーコードを使って営業所で部品受入や出荷実績を入力できるようにした。また、勘と経験に頼った部品発注でなく、計算による部品発注を可能にした。具体的には、営業部門が受注と内示をシステムに登録することを前提に、発注量を自動で計算できるようにした。

 新バージョンでは画面デザインも刷新した。ユーザーごとに独自のメニューを設定できるようにしたほか、品目マスターを簡単に登録できる機能を追加した。さらに、顧客の内示情報や注文情報を画面を切り替えることなく一画面で見えるように改善した。

 ATOMS QUBEの価格(税別、以下同)は、20ユーザーで月額20万円から。

 新バージョンの公開に合わせて、ATOMS QUBEが備えているWEB購買の機能を単体サービスとして外出しした。ユーザーが使っている既存の生産管理システムとWEB購買機能を接続して利用する。各仕入先に配送する注文書や内示書を生産管理システム上で作成し、WEB購買へと転送することで、ATOMS QUBEを介して各仕入先に配信できるようになる。

 WEB購買の価格は、100ユーザーで月額5万円から。