米Amazon.comは現地時間2015年11月29日、同社が開発を進めているドローン配送システム「Amazon Prime Air」の新たなプロトタイプ機を公開した。専用サイトに画像とビデオを追加したほか、「YouTube」上の専用チャンネルでプロモーションビデオを視聴可能。

 プロモーションビデオによると、Prime Air開発チームは様々な環境で複数のプロトタイプをテストしているという。今回公開したプロトタイプ機は、ヘリコプターと飛行機を融合させたデザインで、高度400フィートまで上昇可能。機体内部に荷物を収納し、15マイル以内の範囲で30分以内に荷物を届ける。

 垂直に離陸し、一定の高度に上がるとプロペラで推進する。気球などの障害物を検知して自動回避する機能を備える。目的地に近づくと、顧客に通知を送信し、顧客の敷地内に置かれた目印のシート上に垂直着陸する。シートの上に荷物を下ろして再び離陸する。

 2013年12月に初めてPrime Air計画を発表した際に公開した最初のプロトタイプ機は、8つの回転翼を装備し、機体の下に取り付けたカゴに荷物を入れるデザインだった(関連記事:Amazon.com、小型無人飛行機による配送システムを開発中)。

 Amazon.comは米国、英国、イスラエルにPrime Air開発センターを設け、複数の国で飛行試験を行っている。これまで10種類以上のプロトタイプを開発およびテストしているという。

 なお、プロモーションビデオには、英国の人気自動車番組「Top Gear」の進行役を務めた有名司会者Jeremy Clarkson氏を起用している(米CNETの情報)。