写真●NetBackup Applianceの外観(提供:ベリタステクノロジーズ)
写真●NetBackup Applianceの外観(提供:ベリタステクノロジーズ)
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 ベリタステクノロジーズは2015年11月27日、データバックアップソフト「Veritas NetBackup」をストレージサーバー機にプリインストールしたバックアップアプライアンスの新版「NetBackup Appliance 2.7.1」(写真)を発表した。12月8日に出荷する。新版では、Oracle Databaseとの親和性を高めた。システム管理者を介することなく、データベース管理者みずからバックアップデータからデータをリカバリーできるようになった。

 NetBackup Applianceは、データバックアップ専用のアプライアンスサーバー機である(関連記事:CTCがNetBackupアプライアンス販売、14TB構成は1500万円)。データバックアップに必要なサーバー機能を、ストレージを内蔵したサーバー機にまとめてプリインストールしている。NetBackup Applianceを設置すれば、あとはバックアップ対象の業務サーバーに専用のエージェントソフトをインストールするだけで、バックアップが可能になる。

 新版では、Oracle Databaseのデータをバックアップする際に便利な三つの機能強化を図った。同社は、これらの強化機能をまとめて「NetBackup Copilot for Oracle」と呼んでいる。Copilot(コパイロット)とは副操縦士/運転助手を意味しており、データベースサーバーのバックアップ運用において、システム管理者とデータベース管理者(DBA)の二者が、役割を分担しつつ協力し合える仕組みを提供するとしている。

 強化点の一つは、Oracle Databaseが標準で備えるバックアップ/リカバリーコマンド「RMAN」(Recovery Manager)と、NetBackupのバックアップ機能(コピー、スナップショット、テープやクラウドなどへのデータの退避など)を併用できるようにしたことである。RMANのバックアップ情報とNetBackupのバックアップ情報を同期させる仕組みである。システム管理者がメンテナンスしているバックアップデータからRMANコマンドを使ってリカバリーできるようになる。

 もう一つの強化点は、Oracle Databaseが標準で備えるインクリメンタルマージ機能(増分データを合成してフルバックアップイメージを作成する機能)を用いて作成したフルバックアップイメージをNetBackup Appliance上で扱えるようにしたことである。さらに、フルバックアップイメージを複数世代にわたって作成する際に、世代間のデータの重複を排除してストレージ容量を効率的に使えるようにした。

 NetBackup Applianceは、ハードウエアや容量に応じて、いくつかのモデルがある。ハードウエアは、下位の「5230」と上位の「5330」の2種類、容量は、4Tバイト、14Tバイト、28Tバイト、40Tバイト、76Tバイトの5種類がある。価格(税別)は、例として下位モデル(5230)の容量28Tバイトの場合で、3100万円から。