図●機密ファイル保管サーバセットの位置付け(出所:NEC)
図●機密ファイル保管サーバセットの位置付け(出所:NEC)
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 NECは2015年11月18日、マイナンバーを含む個人情報を安全に保管するストレージシステムを短時間で導入できる製品として、ファイルサーバー機器と各種セキュリティソフトをパッケージ化した「機密ファイル保管サーバセット」()を発表、同日出荷した。運用管理者が不足している中小企業に向く。価格(税別)は、ファイル暗号化機能だけを備えた最小構成で34万円から。

 Windows Storage Server 2012 R2を搭載したエントリークラスのファイルサーバー機器「NS100Te」(容量2Tバイト構成、最大8Tバイト)に、情報漏洩を防ぐためのセキュリティソフトを組み合わせたパッケージである。(1)ファイル暗号化ソフトを標準で備えており、必要に応じて(2)アクセス権限管理ソフトと(3)アクセスログ管理ソフトを追加できる。

 (1)ファイル暗号化ソフトとして「InfoCageファイル暗号」(20クライアントライセンス)をバンドルしている。機密ファイルを格納するフォルダーを自動暗号化フォルダーに設定しておくと、フォルダーに格納したファイルを自動的に暗号化する。復号時にはパスワードの入力が必要になる。

 (2)オプションで、アクセス権限管理ソフト「NEC Information Assessment System」(NIAS)を追加できる。アクセス権の設定状況を可視化し、親フォルダーと子フォルダーでアクセス権が異なっているといったイレギュラーな設定をリストアップする。こうした不備は、画面上で修正できる。退職者のアクセス権が設定されているフォルダーなどセキュリティーポリシーに準拠しない箇所を棚卸しすることもできる。NIASの価格は、機密ファイル保管サーバセット専用のライセンス(管理容量1Tバイト)で42万8000円。

 (3)オプションで、ファイルアクセスのログを収集して管理するソフト「ALog ConVerter for iStorage NS」を追加できる(関連記事:NEC、ログ管理ソフト「ALog ConVerter」の小規模ライセンス版を販売)。ユーザーがファイルにアクセスした履歴を記録する。成功履歴だけでなく、失敗の操作も記録する。価格は23万1280円。

■変更履歴
第三段落で、ファイル暗号化ソフトをプリインストールしている、としていましたが誤りです。バンドルしていますが、プリインストールしていません。記事は修正済みです。[2015/11/24 18:30]