米Googleはディスプレイを搭載しない新しいウエアラブル端末の開発に取り組んでいるようだと、IT系ニュースサイトの米The Informationが現地時間2015年11月16日に報じた。

 Googleは、開発コード名「Project Aura」のもと、眼鏡型ウエアラブル端末「Google Glass」の後継デバイスを開発中とされている。The Informationが関係者から得た情報によると、同プロジェクトで開発中のヘッドマウント型デバイスは現段階で3バージョンあり、最終的に2バージョンにまとめられる見込み。

 1つは企業向けモデルで、ディスプレイを搭載する。他のモデルはディスプレイ無しでオーディオに特化し、Google Glassと同様に骨伝導技術で音声を装着者に伝えるという。リリースは来年になる見通し。

 Project Auraは今年6月に発足し、Googleが昨年買収した米Nest Labsの創業者兼最高経営責任者(CEO)であるTony Fadell氏が指揮を執り、米Amazon.comからオーディオ専門家を引き抜いている(米The Vergeの報道)。Fadell氏は米AppleでiPod事業の上級バイスプレジデントを務めた経歴を持ち、Google Glassが次世代製品研究部門「Google X」から独立した今年1月より、同プロジェクトを統括している(関連記事:Google GlassプロジェクトがGoogle Xから卒業、独立した部門に)。

 新しいウエアラブル端末が予定通りリリースされた場合、米Facebook傘下の米Oculus VRが手がける「Oculus Rift」の市販モデルのリリースと同じ時期になる可能性がある。企業用途を想定したヘッドマウント型デバイスとしては、米Microsoftの「HoloLens」とも競合すると、米VentureBeatは指摘している。