スーパーコンピュータの演算性能を集計するTOP500プロジェクトは2015年11月16日(現地時間)、米国オースティンで開催中の国際会議「SC15」で最新のランキングを発表した。500位以内に入ったスパコンの国別台数では、中国は前回の37台から109台と約3倍増となり、米国に次ぐ2位につけた。首位の米国は233台から200台に下落。日本は40台から36台と減少し、2位から3位に順位を落とした。
 
 実行性能の総量でも、首位は米国は172.7ペタFLOPS、2位は中国は88.7ペタFLOPSで、3位である日本の36.5ペタFLOPと大差を付けた。スパコンの計算機資源では、ほぼ米中2強の時代になったといえる。

 実行演算性能の首位は中国国防科学技術大学(NUDT)の「天河2号」、4位は理化学研究所(理研)の「京」と、トップ10の顔ぶれにほぼ変動はなかった。

 初登場のスパコンでは、「京」の後継機である富士通製の「PRIMEHPC FX100」を採用した名古屋大学情報基盤センターのスパコンが、初登場で22位に入った。実行演算性能は2.91ペタFLOPSで、ピーク性能と比べた実行効率は89.7%である。このほか中国アリババグループが、実行性能1.1ペタFLOPSの中国レノボ製スパコンを2台登録し、初登場でそれぞれ65位、66位に付けた。