野村ホールディングスは2015年11月13日、金融分野でのIT活用を推進する「金融イノベーション推進支援室」を12月1日に設立することを発表した。テクノロジーを駆使して金融サービスを生み出したり、見直したりする「FinTech(フィンテック)」を推進する。4月に設立した「フィンテック委員会」と連携し、新規事業の創出や事業改革を狙う。

 既にグループ会社の野村證券は、野村総合研究所(NRI)やベンチャー企業数社と共同でビットコインの中核技術「ブロックチェーン」の実証研究を始めている。国内の株式関連情報の管理機能を強化するなどの目的で、同技術を適用、検証している。期間は2015年10月~2016年1月。

 野村ホールディングスは、FinTechを推進する業界コンソーシアム「Financial Innovation For Japan(FIFJ)」に参加しているほか、NRIが開催するハッカソンにも特別協賛するなどして、取り組みを拡大してきた。ベンチャー企業にも積極投資する考えだ。

 金融イノベーション推進支援室の室長は、経営企画担当役員が兼務する。構成人数は7~8人程度。