写真●ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンのマーク・ブラジ マネージング・ディレクター・ジャパン
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 外資系人材紹介会社のヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン(ヘイズ・ジャパン)は2015年11月12日、世界31カ国の労働市場おける人材の需給効率を評価・分析した調査研究「グローバル・スキル・インデックス」を発表した。「日本の人材ミスマッチは2年連続で悪化。今年は『世界で最も必要な人材が探しにくい国』という結果になった」とヘイズ・ジャパンのマーク・ブラジ マネージング・ディレクター・ジャパン(写真)は説明する。

 特に人材ミスマッチが起きている職種として、「データサイエンティスト」「デジタルマーケティングのスキルを有するマーケティング担当者(デジタルマーケター)」「語学とファイナンスの知識を有する弁護士」「FP&A(ファイナンシャルプランニング&アナリシス」の四つを挙げた。

 「データサイエンティストとデジタルマーケターはともに新しい分野の職種であり、企業が求めるスキルレベルの人材が不足している。昨年よりもその傾向は強くなっており、今後もミスマッチが続くだろう」(ブラジ氏)。

 グローバル・スキル・インデックスは、英ヘイズが英コンサルティング会社のオックスフォード・エコノミクスと共同で2012年から継続的に実施している調査。「人材ミスマッチ」のほか、「教育の柔軟性」「労働市場の柔軟性」「全体的な賃金圧力」など7項目について、その国の状況を0~10.0の数値で表す。日本の人材ミスマッチに関する今回の数値は、企業が求める人材を最も雇用しにくい状態であることを示す「10.0」だった。これは米国やアイルランドなどとともに世界最悪の値である。