マイクロアドは2015年11月11日、利用者の興味や関心に応じたインターネット広告を複数の広告サイトへ自動的に出し分けるサービスを始めた。「データフィード」と呼ぶ技術を活用したサービスで、主にEC事業者向けに提供する。

 広告主であるEC事業者の商品データベースからデータを取得し、ECサイト訪問者の商品閲覧履歴や検索履歴に応じた個別の広告を自動作成。関連する広告を自動的に表示できるようにする。広告の文言や画像サイズを媒体サイトごとに自動調整する。

 商品データベースと連動しているため、在庫状況に応じて動的に広告を出し分けることも可能。在庫切れ商品の広告配信を自動的に止めたり、テレビで取り上げられて急速に話題となった商品の広告を大量に配信したりできる。人手に頼っていたこれらの作業を自動化することで、作業ミスの減少や機動的な広告展開が期待できる。

 例えば化粧品のEC事業者ならば、商品名や価格、色、化粧品の素材、在庫の有無といったデータを活用する。これにマイクロアドが保有するネット利用者の閲覧履歴データや、同データを基に推測した利用者ごとの興味や関心事を組み合わせて、利用者ごとに細かく調整した広告を配信できる。

 具体的なサービスとしては、ネット検索結果に連動した商品広告を配信する「サーチ連動ディスプレイ広告」、ECサイトを訪問した利用者に再訪を促す目的で配信する「ダイナミックリターゲティング広告」、新規来訪者向けの「オーディエンスターゲティング広告」を提供する。このほどデータフィードを活用した広告事業を担う全額出資子会社MicroAd DFsを設立した。資本金は2000万円。2016年12月までに1000社の導入を目指す。