ニフティは2015年11月10日、中小企業向けに、ネットワーク機器の運用をアウトソーシングできるフルマネージド型のVPNサービス「マネージドセキュリティVPN」を提供開始した。機器のレンタルや設定もサービスに含まれる。必要に応じて、ウイルス対策などのUTM(統合脅威管理)機能や、冗長化構成(機器、回線)などを利用できる。同サービスは、バリオセキュアからOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けたサービスである。

 拠点間をVPN接続するために必要なネットワーク機器や運用保守を、フルマネージド型で提供するアウトソーシングサービスである。ネットワークに詳しい人がいなくても拠点間を安全に接続できる。導入時は、機器のレンタル提供、セキュリティポリシーの作成支援、機器の初期設定を実施。導入後は、24時間365日の死活監視とオンサイト保守を提供。機器の設定変更も行う。

 ハブ&スポーク型で、本社のデータセンターに複数の遠隔拠点を接続する使い方ができる。ネットワーク機器は、転送速度や利用可能なUTM機能の違いによって5種類を用意した。最小構成の「type-400」は、VPNスループットが上り最大320Mビット/秒で下り最大200Mビット/秒、UTM機能は使えない。最大構成の「type-4000」は、VPNスループットが最大2.5Gビット/秒、各種UTM機能を利用できる。

 価格(税別)は、最小構成のtype-400の場合、初期費用が7万円、月額費用が1万1000円。最大構成のtype-4000の場合、基本サービスのみで、初期費用が30万円、月額費用が11万円。オプションサービスの価格は、ウイルス対策の場合、初期費用が2万円、月額費用がtype-600で1万2000円など。設置作業は、オンサイト設置作業が5万円、時間外のオンサイト設置作業が13万円、など。

 ニフティがフルマネージド型のVPNサービスを提供する背景には、中小企業の需要がある。ニフティはこれまでも、小型の専用機器をつなぐだけで簡単かつ安価にVPN環境を構築できるVPNサービス「シンプルVPN」を提供してきた。これを利用してVPNを構築済みのユーザーからは、運用をアウトソーシングしたいという声や、会社の成長に応じて機能を増やしたいという声が多く寄せられていたため、これに応えるサービスを用意した。