中国Alibaba Group(阿里巴巴)と中国動画サイト大手のYouku Tudou(優酷土豆)は現地時間2015年11月6日、AlibabaがYoukuを買収することで最終合意に達したと発表した。Youkuの取締役会は同買収計画をすでに承認しており、同社株主に賛成票を投じるよう勧めている。手続き完了は2016年第1四半期を見込んでいる。

 合意条件のもと、AlibabaはYoukuの1米国預託証券(ADS)につき現金27.60ドルを支払う。27.60ドルという金額は、YoukuがAlibabaから買収の申し出を受けたことを明らかにした前日にあたる2015年10月15日のADS価格に35.1%上乗せした水準。

 Alibabaは総買収額について言及していないが、」米Bloombergは48億ドルと伝えている。10月時点の提示額は1ADS当たり26.60ドルだった。AlibabaはすでにYoukuの一部株式を保有しているが、同買収により全株式の取得を目指す。AlibabaはYoukuを獲得することにより、中国国民の3分の1以上に米国の映画やテレビドラマを配信できるようになる。

 Bloombergが引用した中国インターネット管理団体China Internet Network Information Center(CNNIC)の調査データによると、中国のオンラインビデオユーザーは4億6100万人以上にのぼり、そのうち3億5400万人はスマートフォンからアクセスしている。

 Youkuは買収手続き完了後に非上場化する予定。同社会長兼最高経営責任者(CEO)のVictor Koo(古永鏘)氏が同職にとどまり、引き続きYoukuを指揮する。

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