デルは2015年11月5日、ビジネス向けデスクトップPC「Vostro」「OptiPlex」シリーズの新製品を発表した。

 新製品発表会に登壇したデル クライアント・ソリューションズ統括本部 統括本部長の山田千代子氏は、発表に先立ち、ITによるワークスタイルの変革に言及(写真1)。「デルに入社した20年前は、朝9時から夕方5時までオフィスにあるPCの前に座っていた。喫茶店や自宅にいたとしたら、それは仕事とはみなされなかった」と振り返る。

写真1●発表会に登壇したデル クライアント・ソリューションズ統括本部 統括本部長の山田千代子氏
写真1●発表会に登壇したデル クライアント・ソリューションズ統括本部 統括本部長の山田千代子氏
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 これに対し、市場調査会社TNSによる2014年の調査では、公共スペースにおける勤務は1日平均2時間に達しており、52%のワーカーが会社より在宅勤務のほうが生産性は高いと感じているという。「働く場所や働き方が多様化したことで、オフィスの面積は59%に減少している。こうした変化を後押ししているのが、ITの進化だ」(山田氏)と指摘した。

 デルでは、こうしたワークスタイルを5つに分類。「オフィス中心」「社内移動型」「外勤型」「在宅型」に加え、CADやセキュア環境など「特定用途」といったそれぞれのスタイルに対応するPC製品を提供しているという。「働き方でデバイスを選ぶ時代になっている。クライアントデバイスは、デルの事業の中でも最重要エリアだ」(山田氏)と位置付けを説明した。

 デルのビジネス向けデスクトップPCとしては、中小企業向けにビジネスに求められる機能を安価に提供する「Vostro」、より長いライフサイクルや多様なフォームファクターを提供する「OptiPlex」、ワークステーションの「Precision」をラインアップする。「デスクトップPCは、デルのお客様の77%が使っており、利用率は高い。だがタブレットやノートとの併用も増えている」(山田氏)と説明した(写真2)。

写真2●法人向けデスクトップPCのラインアップ
写真2●法人向けデスクトップPCのラインアップ
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