米Microsoftは現地時間2015年11月2日、オンラインストレージサービス「OneDrive」のプラン変更について明らかにした。消費者向け「Office 365」のユーザーに提供するストレージ容量に再び上限を設ける。

 Microsoftは昨年10月、Office 365ユーザー向けのOneDriveの上限を撤廃すると発表し(関連記事:Microsoft、Office 365ユーザーにOneDriveを無制限で提供)、「Office 365 Home」「同Personal」「同University」のユーザーが追加料無しで好きなだけOneDriveを使用できるようにした。

 しかし、ごく少数のユーザーがOneDriveに多数のパソコンのバックアップをとったり、ムービーやDVR録画の全コレクションを保存したりするなど、中には平均的な使用量の1万4000倍に当たる75Tバイト超を使っているケースも見られたという。

 こうした事態を受け、Microsoftは大半のOneDriveユーザーに引き続き高い生産性とコラボレーション体験を提供することに焦点を当てるため、上限の再設定を決定したと説明している。

 今後は、Office 365 Home、Personal、Universityユーザーが追加料無しで使用できる容量を最大1Tバイトとする。すでに無制限提供は終了している。

 また、2016年の早い時期より、新規ユーザーが選べる有料プランは月額1.99ドルの50Gバイトのみとなり、100Gバイトおよび200Gバイトの有料プランは廃止する。Office 365に登録していない一般ユーザーが無償で使用できるOneDriveの上限を、従来の15Gバイトから5Gバイトに縮小する。

 なお、すでに100Gバイトあるいは200Gバイトの有償プランを使用している既存ユーザーについては変更はない。

 現在1Tバイトを超える容量を使っているOffice 365ユーザーにはプラン変更について通知するが、向こう1年間は超過分を保存できる。非Office 365ユーザーで無償のストレージ使用が5Gバイトを超える場合は、変更が実施されてから1年間、超過分を保存できるほか、Office 365 Personalを1年間無料で利用できる。

 ちなみに、競合する米Googleの「Google Drive」は最大15Gバイトまで無償で利用可能。月額1.99ドルで最大100Gバイト、月額9.99ドルで最大1Tバイト分のストレージにアクセスできる。米Appleの「iCloud」は無償で最大5Gバイト、月額0.99ドルで最大50Gバイト、月額9.99ドルで最大1Tバイト分のストレージを使用できる。

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