画面●American ExpressのサイトにあるApple Payのページ
画面●American ExpressのサイトにあるApple Payのページ
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 米American Expressは現地時間2015年10月27日、米Appleとモバイル決済サービスに関する提携を結んだことを明らかにした。両社の提携により、American Expressのカード会員は米英以外の国々でも「Apple Pay」を利用できるようになる。

 まずは年内に、カナダとオーストラリアで利用できるようにする。2016年にはスペイン、シンガポール、中国の香港に拡大する。

 Apple Payは、2014年10月に米国でサービスが開始され、2015年7月に英国でも提供が始まった。Appleの「iPhone」や「iPad」、「Apple Watch」を使って、小売店や飲食店などでの支払いや、アプリケーションを通じた商品購入などの決済が手軽に行える。今年4月には、「秋にカナダに導入する計画を立てている」と報じられていた(関連記事:Apple、今秋カナダで「Apple Pay」開始か、WSJ報道)。

 今回の提携により、Apple Payの導入が加速する可能性があると、米CNETは報じている。AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)によれば、Apple Payの処理件数は毎月2ケタの成長率で伸びているという。

 しかし米Fortuneは、米調査会社のデータを引用して、Apple Payが期待ほど急成長しない可能性を指摘している。米Phoenix Marketing Internationalの調査結果によると、9月末時点で、クレジットカードを所有する米国世帯の14%しかApple Payに登録していない。

 モバイル決済を巡っては、米Googleが9月に米国で「Android Pay」を開始(関連記事: Google、「Apple Pay」対抗のモバイル決済「Android Pay」を米国で開始)。韓国Samsung Electronicsは「Samsung Pay」を韓国と米国で展開しており、中国・スペイン・英国にも広げる予定(関連記事:「Samsung Pay」が米国でスタート、中国・スペイン・英国にも拡大へ)。

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