米ヒューレット・パッカードは2015年10月28日、オープンソースソフトウエア(OSS)のIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)構築ソフト「OpenStack」の商用版ディストリビューション「HP Helion OpenStack 2.0」の提供を世界各国で始めた。社内にプライベートクラウドを構築したい企業に向け、有償サポートサービスを提供する。

 2014年10月に発表した「1.0」と比較した新機能として、ダウンタイムなしにクラウド環境のソフトウエアを更新できるローリングアップグレード機能や、アプリケーションを中断せずにセキュリティパッチやアップデートを適用できる継続的パッチ管理機能などを加えた。

 ヒューレット・パッカードは、OpenStackベースのパブリッククラウドサービス「HP Helion Public Cloud」を2016年1月31日に終了すると発表している(ITpro関連記事:米HPがパブリッククラウドから撤退)。同社 HP Cloud Chief Marketing Officerのボビー・パトリック氏は同日開催の説明会で、「ヒューレット・パッカードのデータセンターからOpenStackベースのITインフラをホスティングする『ホステッドクラウド』の売り上げが大きく伸びている」として、今後はホステッドクラウドとオンプレミス構築のプライベートクラウドに注力する考えを示した。