伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2015年10月26日、クラウド運用基盤ソフトであるOpenStackのビジネスを強化する目的で、米国のSIベンダーである米ソリネア(Solinea)に出資したと発表した。出資額は「数千万円」(CTC)。今後の業務提携や新サービスなどは未定で、まずはエンジニアの技術交流を開始した。

 米ソリネアは、OpenStackを中心に、コンテナ型仮想化ソフトのDockerや、Docker運用ソフトのKubernetesといったオープンソースを活用して、インフラ/システム構築サービスを提供しているベンダーである。特定のOpenStackディストリビュータに依存することなく、ユーザーの需要に合致したインフラを構築することを強みとしているという。

 CTCは2013年から、OpenStackを使ったインフラ構築サービスや、OpenStackを活用したインフラ基盤パッケージ「Open Cloud Package」などを提供してきた。今回、OpenStackのコンサルティングや導入支援サービスを強化する目的で米ソリネアに出資した。

 両者間の提携など具体的なアクションは決まっていないが、エンジニアの技術交流が始まっている。2015年11月からは、米ソリネアのエンジニアによるCTC社内の教育を開始する。2016年度(2017年3月期)からは、CTCから米ソリネアにエンジニアを派遣してOpenStackの知識や経験の充実を図る。