米Appleは現地時間2015年10月26日、同社のオンラインストアで、新型「Apple TV」の販売を始めた。26日時点で、米国のオンラインストでは出荷予定日が3~5営業日、日本では10月31日~11月3日になると案内している。

 新モデルは、今年9月9日に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催したイベントで発表した製品。前モデルの発売から3年半ぶりとなる刷新で、第4世代モデルとなる。付属のリモコンにマイクを搭載しており、音声アシスタント機能「Siri」を利用できる点などが特徴。データ容量が32Gバイトと64Gバイトの2モデルを用意しており、価格はそれぞれ149ドルと199ドル。日本での価格はそれぞれ1万8400円と2万4800円(ともに税別)。

 新モデルは、複数のサービスにまたがって映像作品を検索できるユニバーサルサーチ機能を備えている。例えば9月のイベントではSiriで「ジェームス・ボンド」の映画を一覧表示させ、その後「ショーン・コネリー」の主演作品に絞り込むといったデモを行った。米PCMagによると、この機能に当初対応するサービスは「iTunes Store」「Netflix」「Hulu」「HBO」「Showtime」だが、同社は今後対応サービスを増やしていく予定。

 また新モデルでは、Siriを使って再生中のコンテンツの操作が行える。例えばドラマの再生中に「今、彼女(ドラマの登場人物)なんて言った?」とSiriに話しかけると、15秒前の映像に戻り、字幕を付けて同じシーンを再生する。このほかリモコンにはタッチセンサーを備えており、メニューのアイコン間を移動したり、画面をスクロールしたりできる。

 新型Apple TVは、iOSベースの「tvOS」を搭載しており、アプリ配信サービス「App Store」に対応する。これにより、ユーザーはサードパーティが開発したアプリやゲームを利用できる。Appleは発表イベントで「テレビの未来はアプリにある」と述べるなど、ゲームを含むApple TVアプリの市場拡大に期待している。

 新モデルは64ビットA8チップを搭載する。本体の大きさは幅98mm、奥行き98mm、高さ33mm。リモコンの大きさは幅38mm、高さ124mm、厚さ6.3mm、重さは47g。リモコンは加速度センサーとジャイロスコープを備えており、ゲームコントローラーとしての機能も持たせている。Appleはオンラインストアでリモコンの専用ストラップ「Remote Loop」や、他社製ゲームコントローラー(MFi対応=Apple認証製品)も販売する。なおAppleはA5プロセッサを搭載する第3世代Apple TVも引き続き販売する。こちらの価格は69ドル(日本では税別8200円)。