米Facebookのインドにおけるインターネット普及促進の新たな取り組みを米メディアが現地時間2015年10月25日に報じた。米New York Timesによると、同社はヒマラヤ山麓など遠隔地の人々が安価でインターネットに接続するためのWi-Fi接続サービス「Express Wi-Fi」を展開している。

 「Express Wi-Fi」は、Facebookが中心となって立ち上げた世界的共同体「internet.org」の取り組みの一環。ネパールとの国境に近いガルワール地域に2500平方マイルのWi-Fiネットワークを構築し、最終的に約40の村にアクセスポイントを設置する。

 Express Wi-Fiは、10ルピー(約0.15ドル)の1日パスで、100Mバイトのデータ通信が行える。インドの通信大手Bharti Airtelのデータプランと比べ、3分の1程度の料金だという。

 インドのFacebookユーザー数は約1億3000万人と、米国に次いで多く、インドにおける物理的なアクセスポイントの強化はFacebookにとってもinternet.orgにとっても重要事項の1つだ。

 しかし、Airtelデータ通信の補足手段としてExpress Wi-Fiを利用しているユーザーの1人は、「自宅の一方向からしかつながらない」と不満を漏らしている。また、New York Timesの別の記事では、Facebookが今年2月にインドのモバイル通信大手Reliance Communicationsとの提携でリリースした、無料の基本サービスを提供するアプリケーションについて、「Relianceの接続が不安定」とする携帯端末販売店の声を紹介している。