米Microsoftが現地時間2015年10月22日に発表した2016会計年度第1四半期(2015年7~9月)の決算は、Windowsやスマートフォンが不調だった一方、クラウドサービスが好調な成長を見せた。ドル高の影響もあり、減収となったものの、売上高と1株当たり利益ともに市場予想を上回った。

 米国会計原則(GAAP)ベースの売上高は前年同期比12%減の203億7900万ドル。純利益は同2%増の46億2000万ドル、1株当たり利益は同6%増の0.57ドル、営業利益は同1%減の57億9300万ドルだった。

 主に「Windows 10」アップグレードに関する繰延収入などを調整した非GAAPベースの場合、売上高は216億6000万ドル、純利益は53億8000万ドル、1株当たり利益は0.67ドル、営業利益は70億7400万ドルとなる。米CNETによると、アナリストの予測平均は売上高が210億3000万ドル、1株当たり利益が0.59ドルだった。

 Microsoftは9月に財務報告の事業区分変更を発表しており(関連記事)、今回から新しい3つの事業区分に沿って決算報告を行う。OfficeやDynamicsソリューションを含む「Productivity and Business Processes」の売上高は64億ドルで、前年同期比3%減少した。為替の影響を除くと同4%増となる。「Office 365」の収入は前年同期と比べ70%近く成長し(為替の影響を除く)、消費者向けOffice 365のサブスクリプション総数は1820万人に増加した。

 企業向けソフトウエアおよびサービスを含む「Intelligent Cloud」の売上高は59億ドルで、前年同期比8%増加した。為替の影響を除くと同14%増となる。サーバー製品およびクラウドサービスの収入は同13%増加し(為替の影響を除く)、「Azure」は売上と演算使用とも2倍以上に拡大した。

 Windowsライセンス、「Surface」やスマートフォンなどのデバイス、「Xbox」関連、検索サービスを含む「More Personal Computing」の売上高は94億ドルで、前年同期から17%減少した。為替の影響を除いた場合は同13%減となる。

 WindowsのOEM収入が前年同期比6%減少し、携帯電話の収入が同54%落ち込んだ一方で、トラフィック獲得費用(TAC)を除いた検索広告収入は同29%成長した(いずれも為替の影響を除く)。「Xbox Live」の月間アクティブユーザーは前年同期から28%増え、3900万人となった。

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