米Googleの持ち株会社である米Alphabetは現地時間2015年10月22日、2015年第3四半期(2015年7~9月)のGoogleの決算を発表した。組織再編(関連記事)でGoogleが新会社Alphabetの傘下に入って初めての決算報告となる。今回は、ベンチャーキャピタルや次世代製品研究部門といった非中核事業の詳細な業績は公表しなかった。

 第3四半期の売上高は186億7500万ドルで前年同期と比べ13%増加した。為替の影響を除いた場合は同21%増収となる。モバイル検索が大幅な伸びを見せ、「YouTube」やプログラマティック広告も好調だった。

 米国会計原則(GAAP)ベースの純利益は前年同期比45%増の39億7900万ドル、希薄化後1株当たり利益は同44%増の5.73ドル、営業利益は同26%増の47億800万ドルだった。

 特別項目を除いた非GAAPベースの場合、純利益は51億200万ドル、希薄化後1株当たり利益は7.35ドル、営業利益は61億4000万ドルとなる。

 アナリストの予測平均は、売上高が185億4000万ドル、特別項目を除いた1株当たり利益が7.21ドルだった(米Forbesの報道)。

 広告収入は167億8100万ドルで、前年同期と比べ11%増加した。傘下のWebサイトによる収入は同16%増の130億8700万ドル、パートナーサイトからの収入は同4%増の36億9400万ドルだった。その他の収入は18億9400万ドルで、同11%増加した。

 広告ペイドクリック総数は前年同期から23%増加した。傘下サイトのペイドクリックは同35%伸びたが、パートナーサイトのペイドクリックは同5%減少した。

 クリック単価は前年同期と比べ11%低下。傘下サイトのクリック単価が同16%減少し、パートナーサイトのクリック単価が同4%減少した。

 提携パートナーに支払うトラフィック獲得コスト(TAC)は35億6600万ドルで、広告収入に占める割合は21%だった。

 またAlphabetの取締役会は、2015年第4四半期より最大で50億9900万ドル相当のクラスC株式の自社株買いを実施することを承認した。

 市場予想を上回る好決算を受け、同社の株価は時間外取引で一時11%上昇した(米New York Timesの報道)。

 なお、Alphabetは2015年第4四半期決算より、Googleとその他の非中核事業(Other Bets)の業績を分けて報告するとしている(米Wall Street Journal)。

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